No.166 [ケヤキ〔欅〕の木の下で……]
2011年6月号



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 【ひねくれコラム】NO・166
〈ケヤキ〔欅〕の木の下で……〉
▼5月20日の暖かい日。そよ風が頬をかすめる。
大阪府H市の駅前を少し入った市役所の傍に広い公園
がある。市民の憩いの場だ。近くには飲食店街もあり、
H市郵便局もあり活気にあふれている。辺りいっぱい、
欅〔ケヤキ〕の木が泰然と繁っている。
▼いつものオープンカフェで、アイス珈琲を注文。ゆ
ったりとした気分で一服。きれいに舗装されたカラフ
ルな道を人々は通り過ぎる。公園の中央にケヤキの高
さと背比べするように、時計台が3時を打つ。「夕焼
け小焼け」のメロディーとともに……。
▼その通りの中央に、ひと際高く大きいケヤキの木が
そびえ立つ。その下で二人のペルー人が伝統民族衣装
「ポンチョ」を纏(まと)い路上ライヴ。奏でる音楽
はアンデス地方に深く根付く伝統民族音楽「フォルク
ローレ」。
▼ケーナ〔木で出来た縦笛〕、サンポーニャ〔フルー
トの一種〕、チャランゴ〔小さなギター〕を巧みに操
り、柔らかな歌声が谺(こだま)する。『コンドルは
飛んでいく』、明るく楽しいアンデス民謡『花祭り』
が、周りを囲む5〜6人の観客と価値観を共にする。
▼40歳前後だろうか、眼鏡をかけた奥様然とした人
が、『コーヒールンバ』の曲とともに軽やかなステッ
プを踏み出す。周りの客が囃(はや)し立てる訳でも
なく一人、悦に入って踊っている。哀愁漂う音楽は心
を穏やかにする。空を見上げると、眩しい太陽が3時
の方向に輝いている。短い初夏の季節を満喫した。
のどかだ…。平和だ……。

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▼ところがどっこい、今は平和を貪(むさぼ)ってい
る場合じゃない。未だ進まぬ震災後の右往左往振り。
「地震」「津波」「原発」の三重苦を背負った現政権。
初動の拙(まず)さに対する上下左右からのバッシン
グの嵐。
▼政府と東電のみっともない責任の押し付け合い。指
揮命令系統の欠如だ。国策として「原発推進」を行っ
たのは国家だ。最終的な責任の所在は政府側にある。
▼追求されると『聞いていない』と。この責任逃れの
言葉はご法度だ。聞かないアンタが悪い。素人が「政
治主導」に固執し、プロの領域に立ち入ろうとすると
こうなる。苦しくなると「陳謝」する。世界の指導者
でやたら謝る御仁は見たことない。
▼それよりも、長く悲惨な避難生活を余儀なくされて
いる被災者の今後と、死を賭して原発の復興に勤しん
でいる彼らの労苦を何と心得る。一方の野党の雄も芯
がない。「芯」とは決断力のことだ。胆力のことだ。
▼本気で政権打倒を叫んでいるのか、甚(はなは)だ
疑問だ。真っ赤に燃え上がった「火中の栗」を胆を据
えて拾おうとしない。素手で拾えば大火傷(やけど)
するからかい?
▼三権の立法の長である参議院議長が行政府の長に噛
みついた。通念上、あるまじき行為だ。しかし彼は進
退を賭している。肝っ玉が据わっている。賛同者は多
であることを認識せよ。総理殿。
▼そういう筆者も命を賭すことを行った。『献血』。
注射針がチクリと痛かった。           ―夢追人―

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―編集後記―
*相変わらず元気がいい。ある意味ではタブーの世界
にも果敢に、舌鋒鋭く切り込んだ。大将が元気だと周
りも元気になる。彼の名は橋下。ご存知、大阪府知事。
今度は何をやらかすかと思えば、『国歌斉唱条例案』
を府議会に提出するとかー。
*平たく言えば、「君が代、日の丸に敬意を払いなさ
い。卒業・入学式では起立して君が代を唄いなさい。
出来なければ職務命令として、実名を公表して辞めて
いただく」という趣旨。
*「自由の尊厳をどう思ってんだ、知事は!」と言い
たいところだが、共感するところ大。ほとんど、いや
全て賛成。本来であるならば、条例まで出して従わせ
るものではない。何はともあれ、おっさん、おばはん
よりも子供たちが戸惑う。国旗・国歌を前にして、起
立、斉唱しないとなれば教育上、宜しくない。何故、
立たないのか、唄わないのか、『それがわからん!』。
思想の自由なんてものもわからん。
*起立もしない、唄いもしない教職員が、ひょんなこ
とに五輪でメダルを獲った。表彰式でどうする。後ろ
を向くのかな?日本国民として、日の丸・国歌を否定
することは、日本国民であることを否定することにな
らないかい?
*このテーマは凡人にとっては、どうでもいいことだ。
起立して唄えばいいじゃないか。ただそれだけのこと
だー。
◎この件で反論ある方は、橋下大阪府知事まで一報をー?   
                     ―T・K―

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